これからのエコハウス
温熱環境セミナー「これからのエコハウス」を受講してきました。一般社団法人 感共建築ラボが研究している住宅の心地やさに直結する内容のセミナーです。
第一部は「エコハウスのウソ」の著書で知られている東京大学准教授の前真之さんの講演
第二部は「窓の付属物について」、「床暖房について」をそれぞれYKKAPとリンナイさんの講演
第三部は「住宅性能説明義務化」についての講演でした。
太陽光や風などの自然の力を利用して快適な住宅を作るにはどうすればよいのか?
自然エネルギーを活用するパッシブ設計は古くからありますが、その手法がいま大きく変わろうとしています。20年前までは太陽高度を計算して庇の出幅を決定したり、樹木による遮光や地窓からの冷気の取り入れなど概念的な手法が主流でした。ところが温熱環境研究と温熱計算ソフトの進化により、設計した住宅の室温変動を計算できるようになっているのです。
自然エネルギー利用は敷地条件によってその効果が大きく変わります。特に都市部では隣家の影響を考慮した検討が必須です。周辺の山林や樹木、隣家などの影響を考慮して、日射取得量と断熱性能のベストバランス計算で確認することが可能です。無暖房でも快適室温を維持できる方法を模索しながら設計を進めることができるのです。
また夏季においては温暖化とヒートアイランドの影響により連日40度以上、夜間も35度以下に下がらないというような外部環境となると予想されています。100年先のことではなく、20年後30年後という近い将来のお話です。そのような環境となったときに必要な住宅はどのようなものなのかを今から考えて建設していく必要があります。
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